非接地方式の場合の一線地絡電流の大きさIg[A]は,次式で表される(P.213式(6・28))。
  Ig√3ωCV
 ここでC は配電線の直径や線間距離,配電線の長さにより異なるが,P.202例題9の値を参考にして0.2μFとする。また周波数を50Hz,電圧を100kVとすると,Ig[A]は次のようになる。
  Ig√3×2π×50×0.2×10^-6×100×10^3≒11A
 参考までに計算してみたが,Igの値がわからなくても次のことより解答できる。
 構内の配電線が長い場合には,構外の事故でも継電器が動作することもあるので地絡方向継電器を用いている(7章問8および解説・解答参照)。
 電灯・動力共用方式は,図に示すようにV結線三相4線式とする(P.284図7・19参照)。
  
 柱上変圧器の一次側に高圧カットアウト(プライマリカットアウト)を設けて,過電流保護をしている。なお,二次側にケッチヒューズを設けて,需要家側に事故があった場合に回路を遮断している(P.259「(d)高圧カットアウト(プライマリカットアウト)」参照)。

※解説文中のページ数・式番号等は「平成20年度版 電験三種 徹底解説テキスト 電力」の関連ページ数・式番号

■答 (5)