工業318 新機械設計


 工業318 新機械設計
編修 塚田忠夫、舟橋宏明、野口昭治 ほか8名
仕様 B5判 314頁
ISBN 978-4-407-20245-8
発行日 2013年01月25日発行

機械設計に必要な知識を一冊にまとめ、安全・環境への記述を充実させた教科書

設計の流れ・目的を理解させる記述

仕様・総合・解析・評価・設計解の順序で扱い、第1章で設計の手順を示すとともに、「設計とはなにか」「よい機械とはなにか」を考えさせるようにしました。

安全・環境への配慮

学習指導要領で目標に掲げられている安全・環境について章立てし取り上げました。機械設計において必要とされる安全・環境の考え方を、例を示しながら解説しました。

生徒の学習のしやすさへの配慮

力学計算は機械設計に必要な最小限の内容にとどめ、実際の設計で規格品を用いることの多い機械要素は、その必要性と特徴の理解に重点を置きました。

履修単位にあわせて選択できるように配慮

学習内容・機械要素により章を分け、取捨選択して指導できるように配慮しました。

機械・器具の設計例は、難易度を考慮して平易なものから取り上げるように構成

「小形マシンバイス」「減速歯車装置」「水平多関節ロボット」を取り上げました。

第1章 機械と設計

1 機械のしくみ
 1.機械と器具、構造物のちがい
 2.機械のなりたち
 3.機械のしくみ
2 機械要素と標準化
 1.機械要素
 2.標準化
 3.標準数
3 機械設計
 1.設計の進めかた
 2.コンピュータ援用設計(CAD)
 3.よい機械を設計するために心がけることがら

 

第2章 機械に働く力と仕事

1 機械に働く力
 1.力
 2.力の表しかた
 3.力のつり合い
 4.力の合成・分解
 5.力のモーメントと偶力
 6.重心
2 機械の運動
 1.直線運動
 2.回転運動
 3.力と運動の法則
3 仕事と動力
 1.仕事
 2.道具などを利用した仕事
 3.エネルギー
 4.動力
4 摩擦と機械の効率
 1.滑り摩擦
 2.転がり摩擦
 3.機械の効率

 

第3章 材料の強さと使いかた

1 材料の機械的性質
 1.引張荷重・圧縮荷重と変形
 2.せん断荷重とせん断変形
 3.材料のおもな機械的性質と使いかた
2 引張り・圧縮を受ける部材の強さ
 1.圧力容器の強さ
 2.溶接継手の強さ
 3.荷重を支える部材の強さ
3 曲げを受ける部材の強さ
 1.はりに作用する力
 2.はりに生じるせん断力と曲げモーメント
 3.はりに生じる曲げ応力
 4.はりを強くするくふう
 5.はりのたわみ
4 せん断・ねじりを受ける部材の強さ
 1.せん断を受ける部材
 2.ねじりを受ける軸
5 部材の破壊
 1.静荷重と動荷重
 2.破壊の原因
 3.安全率と許容応力
6 座屈と構造物
 1.柱の座屈
 2.骨組構造

 

第4章 安全・環境と設計

1 安全・安心と設計
 1.信頼性とメンテナンス
 2.信頼性に配慮した設計
 3.安全性に配慮した設計
 4.利用者に配慮した設計
2 環境に配慮した設計
 1.ライフサイクル
 2.ライフサイクル設計

 

第5章 ねじ

1 ねじの種類と用途
 1.ねじの用途
 2.ねじの基本
 3.一般用メートルねじ
 4.管用ねじ
 5.そのほかのねじ
 6.ねじ部品
2 ねじの強さ
 1.軸方向荷重を受けるねじの強さ
 2.軸方向荷重とねじりを受けるねじの強さ
 3.せん断荷重を受けるねじの強さ
3 ねじのはめあい長さ
 1.締付け用ねじのはめあい長さ
 2.運動用ねじのはめあい長さ
4 ねじを回すトルクと緩み止め
 1.ねじに働く力
 2.ねじを回すトルク
 3.ねじの緩み止め

 

第6章 軸・軸継手

1 回転軸
 1.軸の種類
 2.軸設計の基本的なことがら
 3.軸の強さ
 4.軸の剛性
 5.軸に回転部品を取りつける要素
2 軸継手
 1.軸継手の設計で注意することがら
 2.おもな軸継手

 

第7章 軸受

1 軸受の種類
 1.軸受の分類
 2.転がり軸受と滑り軸受の特徴
2 転がり軸受
 1.転がり軸受の種類
 2.転がり軸受の大きさと呼び番号
 3.転がり軸受が耐えられる荷重と寿命
 4.転がり軸受の潤滑法と速度限界
 5.転がり軸受の選定
 6.転がり軸受の取りつけ
3 滑り軸受
 1.作用する力からみた滑り軸受の種類
 2.構造からみた滑り軸受の種類
 3.ラジアル滑り軸受の設計
 4.滑り軸受の潤滑
4 直動軸受(リニア軸受)
5 密封装置

 

第8章 歯車

1 歯形
 1.歯車の種類
 2.円筒摩擦車
 3.インボリュート歯形
2 インボリュート平歯車
 1.基準ラック
 2.歯の大きさ
 3.かみあう歯車
 4.転位歯車
3 平歯車の設計
 1.歯の強さ
 2.歯幅・キー溝
 3.歯車のリム・ウェブ・ハブ
 4.設計の進めかたの例
 5.設計例
4 歯車伝動装置
 1.減速歯車装置
 2.変速歯車装置
 3.遊星歯車装置
 4.差動歯車装置

 

第9章 ベルト・チェーン

1 Vベルト伝動
 1.Vベルト伝動の特長
 2.VベルトとVブーリ
 3.Vベルト使用で留意することがら
 4.Vベルト伝動装置
 5.細幅Vベルトの選択
 6.設計例
2 歯付ベルト伝動
 1.歯付ベルト伝動の特長
 2.歯付ベルトの種類と長さ
 3.歯付ベルトの幅
3 チェーン伝動
 1.チェーン伝動の特長
 2.ローラチェーン
 3.チェーンの使いかた
 4.ローラチェーン伝動装置
 5.設計例
4 機械式無段変速装置

 

第10章 クラッチ・ブレーキ

1 クラッチ
 1.クラッチの種類
 2.単板クラッチの設計
2 ブレーキ
 1.摩擦ブレーキの種類
 2.摩擦ブレーキの設計
 3.回生ブレーキ

 

第11章 リンク・カム

1 リンク
 1.リンク機構の特長
 2.リンク機構
 3.リンクの長さの決めかた
2 カム
 1.カムの種類
 2.カム線図
 3.板カムの輪郭の求めかた
3 間欠運動機構

 

第12章 ばね

1 ばね
 1.ばねの用途と種類
 2.ばねの材料
 3.ねじりばねの性質
 4.コイルばねの設計
 5.板ばね
2 振動・防振・緩衝
 1.振動
 2.防振と緩衝

 

第13章 管路

1 管路
 1.管の種類と用途
 2.管の寸法
 3.管継手
 4.バルブ(弁)
2 管路の設計

 

第14章 機械の設計と精度

1 寸法公差
 1.寸法公差のしくみ
 2.公差域のしくみ
 3.長さ寸法の普通公差
 4.はめあい
2 幾何公差
 1.幾何公差の必要性
 2.幾何公差の種類
 3.位置度公差と最大実体公差方式
3 表面性状
 1.加工表面の微細形状
 2.粗さパラメータ
4 加工と精度
 1.寸法公差・幾何公差・表面性状の相互関係
 2.加工精度とコスト

 

第15章 機械・器具の設計

1 設計の進めかた
 1.よい機械の設計で配慮することがら
 2.設計の進めかた
 3.CAD
2 小形マシンバイスの設計
 1.仕様と設計指針
 2.各部の設計
 3.組立図(設計解)
3 減速歯車装置の設計
 1.仕様と設計指針
 2.軸と軸受
 3.歯車
 4.歯車箱
 5.組立図(設計解)
4 ロボットの設計
 1.ロボットのしくみと各部の名称
 2.仕様と設計指針
 3.上腕・前腕・腰
 4.エンドエフェクタ
 5.制御回路(電子回路)の設計
 6.設計解(組立図)

 

付録
問題解答
索引

 

  • 編集趣意書・年間指導計画案・評価の観点   Update:2013-05-13

    「工業318 新機械設計」 編集趣意書・年間指導計画案・評価の観点